

できなかったことを、
できるように
2013年入社
理学研究科 化学専攻 修了
※内容は取材当時のものです






1日の流れ
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9:00出社、朝ミーティング、連絡事項確認、プロセス業務
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11:00測定、観察
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12:00昼休憩
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13:00プロセス業務
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15:00ミーティング、データまとめ
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17:00連絡事項確認
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18:00帰宅
Q.01現在の仕事内容 EUVミラーと半導体プロセスを担当
私は現在、EUVミラーの製造業務と、半導体プロセスによる各種素子の作製を行っています。どちらも半導体製造装置や各種評価装置を用いた業務で、リソグラフィ、エッチング、成膜などの各工程を行い、ミラー製造や素子作製を実施します。各工程をメンバーで分担し、チームで製造にあたっていますが、中でも私は、EUVミラー製造においては、成膜装置を用いた基板上への成膜業務と、膜の評価を主に行っています。成膜業務には製造装置を安定運用するための装置メンテナンスや、ミラーごとの条件検討も含まれています。また半導体プロセスでは、主にリソグラフィとエッチングの工程を担当し、お客様の要望に合った素子の作製を行っており、時には技術的立場からお客様に直接説明する場合もあります。







Q.02入社動機 NTTの中にも、化学の可能性がある
大学・大学院時代は化学分野を専攻しており、将来的には化学メーカーなどへの就職を漠然と考えていました。あるとき学会誌を読んでいると、「光接着剤」や「撥水材料」が紹介されている記事を見て、それがNTT-ATのものでした。NTT系の会社で化学分野の事業があることに驚きましたが、その後にNTT-ATのことを調べていくと、非常に幅広い事業分野を扱っていることや、通信業界に化学の力で貢献できることを知り、未知の分野で大きな挑戦がしたいという思いが強くなり、入社を志望しました。また入社後、学生時代に実験で使っていた素子が、実は当社製だったことを知り、少し運命的なものを感じました。


Q.03仕事の醍醐味 地道な検討の先で、喜びを感じる
半導体やナノエレクトロニクスは応用先が広く、近年注目されていますが、実際の業務は地道な試作の繰り返しです。お客様からの要望に対し、仮説と検証を行いながらコツコツと技術を磨き、その結果としてお客様の期待に応えることができると、大きな喜びにつながります。また日々の検討の中から新しい発見があることにも、面白さを感じます。そして様々なバックグラウンドを持ったメンバーと議論しながら、開発を進めていくことも、とても刺激的です。そんな時間を積み重ねることで、NTT-ATオリジナルの技術を生み、お客様の期待に応えていきたいと思います。


Q.04今後の目標 お客様の期待を越えられるように
自らお客様に対して、適切な提案ができる技術者になりたいと考えています。入社以来、仕事を通じて様々な技術に触れてきました。その中で、高度な技術ばかりが世の中で求められているわけではないということにも、気づけるようになりました。技術レベルは高くなくとも、安価で経済的なプロダクトが求められるケースもあります。その時々に応じて、提供すべきテクノロジというのは異なるのです。お客様からの要求にただ応えるのではなく、その期待を超えるような提案を行い、本当の意味で課題解決ができる技術者になりたいです。



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同僚からのコメントH.M. ナノエレクトロニクスビジネス部門
K君は私の6年後輩にあたるのですが、K君が入社して以来、一緒に仕事をしています。入社した当時は非常にフレッシュな印象でしたが、今では多くの経験を積んで、チームを率いてくれる存在です。最近は後輩社員も増えてきましたが、別部署の人であっても自分から積極的に声をかけてサポートし、教育役としても貢献してくれています。自分の業務ばかりではなく、組織全体を見ることができている証拠だと思います。今後はさらに幅広い人と技術に触れ、エンジニアとして成長していってほしいと思います。
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最先端技術の未来EUVミラー
EUVの波長域を用いたミラー開発や製造は当社固有の技術であり、世界でも数社しか持たない最先端技術です。EUVミラーは半導体の微細化に大きく貢献しており、現在のお客様は大学や研究機関、企業の研究開発部門などで、私たちが作製した素子が、最先端の研究活動や新規技術開発の一助になっています。例えば将来的に、EUVミラーによって半導体が微細化することで、スマートフォンが手のひらサイズからさらに小型化するかもしれませんし、新たなウェアラブルな端末が生まれるかもしれません。できなかったことが、できるようになる。そんなワクワクするような可能性を持った技術です。