ネットワーク環境の発展に貢献する

PROJECT STORY

ネットワーク環境の発展に貢献する

優れた海外製品を国内展開

もはや私たちの生活に不可欠なインフラに成長した情報ネットワーク。
近年では、より大量のデータを高速かつ確実に伝達可能なネットワークに対する需要が急速に高まっている。

NTT-ATのプロダクトセールス系事業は、国内外の優れた技術と、
NTT研究所の成果を融合させた商品・サービスを幅広くお客様に提供している。
そのなかでもグローバルプロダクツ事業本部IPネットワークビジネスユニットは、
世界規模でのパートナーシップを生かし、
さまざまなネットワーク製品・システムを日本国内に展開することによって、
情報通信ネットワークの大容量化・高速化・安定化に貢献している。

ここでご紹介するのは、この部署で、
優れたネットワーク製品の普及を通じてネットワーク環境の発展に力を注ぐ2人の社員の言葉である。

彼らが仕事にかける思いやモチベーションとはどのようなものなのか。
そして、激動するネットワーク環境の中で彼らがめざすものは何なのか
──日々激しい競争が繰り広げられるネットワーク製品の最前線で奮闘する社員の姿をレポートしよう。

アプリケーションソリューション事業本部 アプリケーションSIビジネスユニット 検証環境構築担当

グローバルプロダクツ事業本部
IPネットワークプロダクツビジネスユニット
長嶺 孝一

アプリケーションソリューション事業本部 アプリケーションSIビジネスユニット 検証環境構築チームリーダー

グローバルプロダクツ事業本部
IPネットワークプロダクツビジネスユニット
作間 理栄

大容量化・安定化ニーズに応えるために

入社5年目の作間理栄は、アメリカの通信機器メーカー、F5ネットワークス社の「アプリケーション・デリバリ・コントローラ(負荷分散装置)」(*1)の営業を担当している。

24時間・365日サービスを提供し続けるインターネットの世界において、サーバーの安定稼働に寄与する負荷分散装置は、もはやなくてはならない製品になりつつある。一般の消費者にサービスを提供するサーバーは、24時間の安定稼働が絶対条件。サーバーが1分1秒でも停止すると、ユーザーに提供するサービスに致命的な影響を及ぼしてしまうからである。金融機関や携帯電話のキャリアで使われるサーバーが典型的な例だ。

NTT-ATは、F5ネットワークス社の負荷分散装置の一次代理店である。作間の役割は、システムインテグレータ等の二次代理店に対する情報提供や、販売の際の価格交渉、そして、さらなる販売拡大のための戦略検討などである。

「実際にお客様のもとに製品を導入する二次代理店に対し、メーカー側と直接つながりを持つ我々の強みは、製品に関する深い知識を持っていること。二次代理店に情報を提供したり、ユーザーからの機能要望をとりまとめてメーカー側に伝えたり、万一のトラブルの際にはお客様とメーカーの間に立って折衝を行ったりと、さまざまな役割を担っています」(作間)

一方、技術担当の長嶺孝一は入社6年目。現在はイスラエルのAllot Communications社の「帯域制御装置」(*2)と、アメリカのPeerApp社の「キャッシュ装置」(*3)の技術担当として、営業活動の支援や、販売後のテクニカルサポートなどを担当している。

「近年、インターネット上では大容量の動画コンテンツが急激に増加していて、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)やケーブルテレビ会社はトラフィック対策に頭を痛めておられるようです。私が担当している2つの製品は、どちらも通信品質の向上に欠かせないものです。今後さらなる需要増加が見込まれていますので、我々も積極的に貢献していきたいと考えています」

*1 負荷分散装置:外部ネットワークからのアクセスを一元的に管理し、アクセスが集中したときに、それを複数のサーバーに振り分けることによって快適な応答速度を保つ装置。

*2 帯域制御装置:プロトコル種別やIPアドレスなどをもとにネットワークの使用帯域を制御する装置。

*3 キャッシュ装置:Webサイトなどの情報を蓄積し、ユーザーから要求があったときに本来のサーバーに代わって配信することで、
ネットワークのトラフィックやサーバーの負荷を分散させる装置。

負荷分散措置ソリューション概念図

負荷分散措置ソリューション概念図

ビデオ・キャッシュ・ソリューション事例

ビデオ・キャッシュ・ソリューション事例

お客様とメーカーの間に立つ存在として

長嶺が携わる2つの製品は、日本国内では展開しはじめたばかり。こうしたメーカーは、まだ日本に支社を置いていない、または、あっても規模が小さい場合が多い。そのため、日本のマーケットにおいて製品の情報は、NTT-ATなしではユーザーに届きづらい状況にあるのだ。それだけにNTT-ATの果たす役割は大きい。長嶺たちは現在、市場に普及させるための仕組みづくりに力を入れて取り組んでいる。

「作間さんが担当しているF5ネットワークス社の製品とは違い、このキャッシュ装置は、現状では我々が直接ユーザーに販売するビジネスモデルをとっています。したがって、お客様のビジネスに関する課題をヒアリングしてご提案をしたり、お客様の環境下でデモを行ったりしています。INTEROPのような大きな展示会でデモをすることもありますね。日本国内ではまだまだ発展段階にある製品ですので、営業やマーケティングを技術的な側面からサポートすることも、技術者としての大切な仕事なんです。

海外で広く普及していても、日本のネットワーク環境に適合するとは限らない

海外で広く普及していても、日本のネットワーク環境に適合するとは限らない

また、海外では広く普及していても、それがそのまま日本のネットワーク環境に適合するとは限りません。例えば、インターネットの次世代プロトコルであるIPv6への対応は、諸外国よりも日本の方が進んでいて、海外製品には日本のユーザーが求める細かな機能が実装されていないことも多いんです。日本のネットワーク環境の特徴をメーカーに伝え、エンハンスメント(機能強化)を促すのも、お客様とメーカーの間に存在する我々の役割といえます」(長嶺)

未だ発展途上、いわば「黎明期」であるがゆえに、メーカーと一緒に製品を育てていくことができ、それによってお客様の課題解決に貢献できることが現在の仕事の一番のやりがいだと長嶺。国内展開し始めて間もないだけに、こうした役割を担う機会は今後さらに増えていくだろうと話す。

NTT-ATが提供する「付加価値」とは?

文化や商習慣との違いを乗り越えれば、他社にまさる付加価値となる

文化や商習慣との違いを乗り越えれば、他社にまさる付加価値となる

作間が担当している負荷分散装置は、今から10年以上前に作間が所属する部署によって初めて日本に紹介された。10年の歳月を経て、国内で同種の製品中トップシェアに成長した。ユーザーの認知度も高く、いわば「成熟期」を迎えているといえる。最近では競合も多く、現在は一次代理店6社、二次代理店20数社がしのぎを削っている。

「競合との激しい競争の中で存在感を発揮するために、単に売るだけではなく、二次代理店やお客様にいかに当社ならではの付加価値をアピールできるか。そこが営業としての腕の見せどころですし、この仕事の面白さでもあります。我々の価値が認められ、受注できたときはうれしいものです」(作間)

NTT-ATならではの他社に勝る「付加価値」とは何か?との問いに、作間は「技術力と手厚いサポート体制」を挙げる。

「当社は長年にわたりこの製品を扱っており、専門知識やノウハウも豊富なため、お客様に機能を十二分に使いこなすためのアドバイスができます。

さらに、当社がこの製品に関して抱えるスタッフは、営業から保守に至るまで、実に40名以上。仮に何らかのトラブルが起こった際も、迅速かつ的確に対処できる体制が整っています」(作間)

海外メーカーの製品であるがゆえに、文化や商習慣のまったく異なる日本での販売には独特の難しさがある。作間がそれをもっとも感じているのは、「不具合に関する捉え方」だという。だがこうした困難も、乗り越えれば他社にまさる付加価値となる。

「100個のうち5個に不具合があったと仮定します。日本のメーカーなら、その5個の不具合をいかになくすかに注力するでしょう。しかし海外では、『5個に不具合があるなら、新たに5個作って納品すればよいのでは』と考える企業も少なくないんです。この考え方では、品質基準が極めて高い日本の市場にマッチしないことは明らか。ですから、ビジネスに対する日本ならではの考え方をメーカーにきちんと伝え、理解を得ることが大切です。こうしたきめ細かい対応の積み重ねが、長い目で見て当社への信頼につながると考えています」(作間)

長年の実績から生まれる技術や知見が強みに

一方で、成熟期を迎えた製品ならではの難しさも存在する。特にこの負荷分散装置は世界中で販売されているため、日本のように限られた地域のユーザーから求められる機能拡張の要望を実現させるのは、極めてハードルが高い。

「大切なのは、いかに機能拡張の必要性を理解してもらうかということ。日本国内のマーケットにおけるニーズや、機能拡張が実現した際の効果など、なるべく多くの情報を集め、多角的な視点から伝えるようにしています。

ときには、メーカーとの交渉のテーブルにお客様企業の重役クラスの方に加わっていただくなど、営業的な手法を使うこともありますね」(作間)

作間の言葉に、長嶺も頷く。

「お客様の要望をそのまま伝えるだけでは、求める機能が解決できる課題の本質やビジネスへのインパクトが正しく伝わらない場合があります。NTT-ATにはこれまでNTT研究所と連携した次世代ネットワークの開発検証や、NTTグループ各社のネットワーク運用などの実績があります。

全国規模の大規模ネットワークサービスを提供するための技術や、24時間・365日の安定稼働を実現するためのシステム設計など、社内に蓄積されたネットワークやサービスに対する技術や知見とも照らし合わせて必要な情報を整理し、メーカーに伝えることが大切です。

こうした仕事を長年にわたり積み重ねることでメーカーと築き上げた信頼関係こそがNTT-ATの強み。経験による裏付けがあるからこそ、メーカーにも説得力をもって伝えることができるんです」(長嶺)

ネットワークが生活やビジネスになくてはならないインフラになるにつれ、ユーザーからも、以前にも増してより高いレベルの対応が求められようになっていると長嶺。お客様とメーカーの間でNTT-ATが果たすべき役割は、これまで以上に大きくなっているといえよう。

「お客様が質の高い機能要望を出してくださるのは我々としてもうれしいことですし、何とかして実現しなければと考えながら仕事に取り組んでいます」(長嶺)

数年後には「あたりまえ」になる技術や製品をめざして

先輩たちが培ってきた知識やノウハウをできるだけ多く吸収したい

先輩たちが培ってきた知識やノウハウをできるだけ多く吸収したい

最後に、二人に今後の目標を聞いた。

「F5ネットワークス社の負荷分散装置は、10数年前に私たちが日本のマーケットに展開し始め、広く普及しました。いわば典型的な成功例なんです。私も、数年後にはあたりまえになっているような技術や製品を見つけ、日本のマーケットで育てて普及させてみたいと思っています」(長嶺)

「現在の目標は、いま担当している負荷分散装置の成熟期をできるだけ長く続けること。そのために、先輩たちが培ってきた知識やノウハウをできるだけ多く吸収したいと思っています。同時に、長嶺さんのお話を聞いていて、ビジネスを立ち上げる仕事に興味が湧きました。いずれはそういう仕事も経験してみたいですね」(作間)

黎明期と成熟期。
ビジネスにおけるそれぞれのフェーズで仕事の困難やそれを乗り越える喜びを感じながら、新たな夢を描き始めている長嶺と作間。
2人の夢が結実するとき、日本のネットワーク環境はどのように変貌を遂げているのだろうか。

※記載の文章は取材時点のものです。